阪神打線にボコられた菅野は10失点。今年の菅野はやっぱり変。どうすれば復活する?

2019年05月15日

巨人-阪神 8回戦

東京ドーム

G 8  ―  T 13

チーム123456789R
阪神32001412013
巨人0112003108
投手リレー
T:岩田-守屋-藤川-能見-ジョンソン-ドリス
G:菅野-田口-野上-アダメス

打線は8点取ったけどね、エース菅野が10失点では。。。

まさにサンドバック状態。今日の菅野は阪神打線にフルボッコされた。
3回、4回と三者凡退に抑え、立ち直るかに見えた。打線も4回裏までに4点を返し、1点差。6回をしっかり抑えれば、先週のように逆転もあるかもしれない。そう思った矢先に先頭の木浪にホームランを打たれる。その後、失策も絡み、トドメは大山の2ランで計10失点也。

クリーンアップ3人にホームランを浴びたのも4月25日のヤクルト戦に続き、今シーズン2度目。やっぱり今年の菅野はおかしい。その原因を考えてみた。

5月13日までの菅野の投球内容

日付対戦(勝敗)球場投球回被安打(HR)四死球失点
5月15日阪神(●)東京D5.211(4)210
5月8日DeNA(○)新潟68(1)15
5月1日中日(○)東京D9711
4月25日ヤクルト(●)神宮3.112(3)07
4月19日阪神(○)甲子園6.26(1)13
4月12日ヤクルト(○)東京D74(1)11
4月5日DeNA(○)横浜96(2)12
3月29日広島(●)マツダ74(1)31
5勝3敗 53.258(13)1030

53回2/3を投げて、イニング数を上回る58安打は多すぎる。そして被本塁打はすでに13本。昨年は202回で14本だから、ほぼ4倍のペースで打たれている。四死球数はそれほど多くない。

菅野はコントロールがいいだけに、初球か2球目にはストライクをかんたんに取りに行く。この日がそうだったように、ストライクを取りに行った甘いボールを狙い撃ちされているということだ。しかし、投球スタイルは去年とそれほど変わっていない。ではなぜここまで違うのか?

ジャビッ党は2つの要因があると分析する。つまり、

  1. 投球スタイルが昨年とあまり変わっていない
  2. ストレート、変化球ともに昨年よりキレがない

昨年の疲労か、メカニック的なものか

菅野は年々投球スタイルを変えていっている。いわば進化するピッチャーだ。
2016年頃までは、「打者を圧倒する」ことを理想とし、初回からバンバン全力で投げ込むスタイルだった。この頃、菅野はインタビューで

「途中で力を抜くとかはできない。圧倒的な力で打者を制圧したい」

というようなことを言っていた記憶がある。ただ、その理想とは裏腹に、常に出力を全開にするから、試合終盤の球威が落ちる頃に捕まることがままあった。

その反省点から指先をトレーニングし、球のキレを向上させた。その結果、2017年は常に出力を全開にしなくても、昨年同様のキレのあるボールを投げられるようになった。だから、ランナーなしの場面やクリーンアップ以外の打者のときは出力を抑え、ピンチや終盤にギアを上げる投球を覚えた。これによって、長いイニングを安定して投げられるようになった。

2018年は、シンカーを覚え(シーズン序盤に打ち込まれ、封印したと思われていたが、実は使い続けていた)、2017年のスタイルの完成度を更に上げた。その結果初の200イニング到達、完投数も10(うち8完封)という成績を残した。

2019年は、新しい変化球は覚えず、個々のボールの精度を上げていくと菅野はキャンプで語っていた。

けれども、個々のボールの精度は明らかに落ちている。

まず、ストライクを取りに行く球。今シーズンは、全体的にカウント球が高い気がする。いや、昨シーズンもそんなボールはたくさんあった。それではなぜ、打たれるのか? 菅野-小林のバッテリーの配球の組み立てがあまり変わっていないからだ。

今日の阪神のように相手は菅野を徹底的に研究する。投球スタイルが変わらないということは攻略しやすいということだ。

そして、ストレート、変化球ともに昨年よりもキレがない。ボールの回転数の問題だろうか? キレがないから狙ったところより少しだけ甘くなる。甘くなった上にキレがないから、バットの芯に当たる確率が高まる。そしてかんたんにヒットやホームランを打たれる。

開幕戦からの3試合、菅野の失点は4。いずれもソロホームランによるものだ。ランナーなしの場面で出力を抑え気味でカウントを取りに行く球を打たれたのだ。でも、昨年までのキレがあれば、スタンドまでは運ばれなかったのかもしれない。DeNA戦の2本はソトと筒香。先制したあとの初回のホームランバッターだったので、そんなに出力を抑えたわけでもないだろう。でも打たれた。キレがなかったのだ。

キレがない原因が、昨年200イニングを投げた疲労から来るものなのか、あるいは投球フォームなどのメカニック的なものなのか? その両方、疲労からフォームが崩れているとも考えられる。

昨年の疲労をシーズン中に登板しながら抜くというのは不可能だろう。
だとすれば、投球スタイルを少し変えていくしかない。序盤から出力を上げる投球スタイルにするのだ。2016年頃のように。もちろん、その投げ方だと完投は難しい。配球パターンを変えていくのもありだ。小林以外のキャッチャーと組ませてみるのもひとつの手だ。

いずれにしても、菅野がこの状態では、ジャイアンツが優勝するのはかなり難しいと言える。

ジャビッ党が選ぶこの日の戦犯とVP

戦犯・・菅野智之&小林誠司

これだけ打たれれば、菅野1人でも仕方ないのかもしれないけれど、やっぱり小林も連帯責任だ。リードもそうなんだけれど、バッティング。4回表にノーアウト満塁からの併殺打。この回、小林の併殺と菅野の内野安打で2点を返すのだけれど、あそこで1本出ていれば、試合はひっくり返ったかもしれない。

VP・・・中島宏之

3ランホームランの丸にしようかと思ったけれど、5-1だからなぁ。丸のホームランで8回ジョンソン、9回ドリスを引っ張り出したのだけれど、明日阪神戦があればよかったけど、ないから。なので、4打席で3打数2安打1四球の中島をVPにした。この日は先発だったけれど、代打出場が多いので、準備をしっかりして結果を出してほしい。

4連敗と苦しいが、ナゴヤで勢いを取り戻したい。
絶対勝つぞ!ジャイアンツ!

試合レポート
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1975年、ジャイアンツの歴史上、唯一の最下位だった年に生まれる。
同学年の選手は高橋由伸、上原浩治、高橋尚成、井端弘和、岡島秀樹など。

生まれてからの最初の記憶が、祖父の家のテレビで観た王さんの756号という巨人ファン。1989年の近鉄との日本シリーズ、3連敗からの逆転日本一を疑わず、それが実現したことから、本格的にジャイアンツにのめり込む。

高校時代から東京ドームに通い始め、1994年には東京ドームでアルバイトをし、日本シリーズでは長嶋茂雄監督の胴上げを生で観る

大学時代に某スポーツ解析ソフトウェア会社にアルバイトとして働き始め、そのまま入職。野球とラグビーのデータ入力と解析を担当した。

2008年には年間およそ50試合ほど、東京ドーム、神宮、横浜などで観戦したが、仕事の都合上、現在は日テレG+での観戦やネット観戦が多い。

夢は東京ドームの年間シートを購入して、毎試合生観戦すること。

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コメント

  1. […] 前に、「阪神打線にボコられた菅野は10失点。今年の菅野はやっぱり変。どうすれば復活する?」でも菅野不調の原因と再生のための考えを書いている。その中では2つの方法を提案した […]

  2. […] 阪神打線にボコられた菅野は10失点。今年の菅野はやっぱり変。どうすれば復活する? […]

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