ここまで全試合で2番セカンドでスタメン出場。スピード感あふれるプレーで、多くのファンを魅了する2年目の吉川尚輝。ルーキーイヤーだった2017年の打席数が少ないことから、尚輝は新人王の資格を持っている。他球団のライバルを退けて、新人王を獲得するためには、さらなる進化が必要だ。吉川尚輝が新人王を獲得するためにするべきことを考えてみた。
新人王レースの第一コーナー、尚輝は3番手で追走中
2018年5月18日現在、吉川尚輝は以下のような成績を残している。
吉川尚輝(巨人・内野手・右投左打・2年目)
39試合 171打席 37安打 1本塁打 10打点 打率.247 5盗塁 1失策
打撃成績は少し物足りないが、彼の守備での貢献度を考えると、レギュラー1年目としては十分合格点を付けられる成績だ。
だが、新人王レースとなると話は変わる。他球団の選手の成績との比較になるからだ。目下のライバルは、DeNAの投手・東克樹と同じくDeNAの外野手・神里和毅だろう。
東克樹(DeNA・投手・左投左打・1年目)
7試合 47.2回 3勝 2敗 完投1(完封1) 防御率1.70(1位) 50奪三振
神里和毅(DeNA・外野手・右投左打・1年目)
36試合 125打席 28安打 2本塁打 6打点 打率.248 11盗塁(1位) 2失策
新人王レースは現在第一コーナーを回ったといったところ。この時点で先頭を走っているのは防御率リーグトップのDeNAの東。それを追うのが現時点での盗塁王・神里。吉川尚輝は3番手を追走中といったところだろう。
このまま東が防御率1点台をキープし続ければ、勝ち星も2桁に届き、どうがんばっても吉川尚輝は新人王に届きそうもないが、長いペナントレース、そうそううまくいくものでもない。
投手とは数字をくらべにくいということもあるので、吉川尚輝としては、当面神里を意識していくべきだろう。
1番打者を奪い盗塁王争いに加われ
打撃成績では神里とどっこいどっこいの吉川尚輝だが、盗塁数では大きく離されている。この盗塁数を増やしていくことが重要になるわけだけど、そのためにも1番打者のポジションを手に入れたい。
このブログでは何度か述べているけれど、現時点で吉川尚輝は2番打者としての適性が低い。バントも進塁打もあまり上手ではないし、ファウルで粘ることもあまりできない。
もちろん、2番打者として経験を積ませいろいろと学ばせていくということも大切だと思うのだけれど、意外と思い切りの良いバッティングをするので、1番打者の方が合っているのではないかと思う。
1番打者は出塁率が重要だ。打率2割5分前後の現状ではまだ由伸監督も任せてはくれないだろう。何より今のところ1番坂本がうまく機能している。しかし、近いうちに坂本をクリーンアップに戻す日が来るのではないかと思う。
その時に「吉川尚輝に1番を打たせてみよう」と思わせるような成績にしておきたい。打率を2割7分〜8分くらいまで上げておけば、長野や戻ってくる陽と比較される対象になるはずだ。
広島戦で活躍し、オールスターに出場せよ
プロ野球の新人王は記者投票によって決まる。記者の印象に残るプレーやチームへの貢献度、チームの順位なども少なからず影響するはず。そう考えるとオールスター出場は新人王争いをするなかで大きなプラス要素になる。
人気投票での選出はポジションごとなので、広島の菊池に勝つことはまずないだろう。となれば、監督推薦を貰う必要がある。今年のセ・リーグの監督は広島の緒方監督。
緒方監督にアピールするためにも、広島戦は打つ、走る、守る、のそれぞれで高い集中力を持って、より高いパフォーマンスを発揮してもらいたい。今季も分が悪い広島戦で吉川尚輝が活躍すれば結果として、対広島戦のチーム成績も向上するはずだ。
菊池から守備の極意を盗め
オールスターは他球団の選手とコミュニケーションが取れる場だ。オールスターゲームのダッグアウトでは、一流選手から話を聞くことができるし、同じフィールドで練習することで盗める技術もたくさんあるはずだ。
吉川尚輝にはオールスターゲームに出場して、広島の菊池から守備の技術を盗んできてほしい。吉川尚輝の広い守備範囲は、日本球界でもすでに菊池に次ぐくらいのレベルなのではないかと思う。けれども、球際はまだまだ。グラブの使い方やゴロの捌きなどは、菊池の足元にも及ばない。オールスターで守備の技術を上げることができれば、夏場以降の競った場面で、ジャイアンツを救うことができるはずだ。
吉川尚輝の守備力向上は、新人王争いにとどまらず、今後5年、10年と巨人にとって欠かせない武器となるはずだ。
2019年以降のゴールデングラブ賞獲得、名手への近道が今年のオールスター出場あるのではないかと思おう。
吉川尚輝のさらなる飛躍に期待したい。
輝く道を 駆け抜けろ尚輝
コメント
[…] ジャビッ党ではジャイアンツ自力優勝消滅。マツダスタジアムで勝てない巨人の今後の戦い方は?や吉川尚輝が新人王を獲るためにすべき3つのことのなど記事で、吉川尚輝の1番起用を進めてきた。ここにきて由伸監督も打撃好調の吉川尚輝をようやく1番に起用した。また、不調の陽岱鋼に代わり、センターに重信を入れ、2番に起用。 […]