十中八九敗戦の流れが7回に突如変わる
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
まさにこの言葉がぴったりな試合だったのではないだろうか?
ジャイアンツ側からしてみれば、エース菅野が初回に3失点、5回に1点を追加される劣勢の展開。さらに、6回表のノーアウト1・3塁の反撃のチャンスで、走塁ミスもあって0点に終わると、その裏に山本のエラーからさらに1失点。攻守にミスが出て、どこから見ても負けゲームの展開。試合を観ていたら「なんで勝てたの?」と思わずにいられないだろう。
自ら勝ちの流れを放棄したDeNA・ラミレス監督
最近、一部のベイスターズファンから采配をボロクソに叩かれているラミレス監督。この試合がその迷采配を象徴していると言っていい。勝ちゲームの流れを自ら手放すような手を次々に打ってきたのだから。
迷采配その1:先発の大貫を6回で降板させる悪手
2回表にマルティネスの三塁後方へ落ちるラッキーなタイムリー2塁打があったものの、ジャイアンツ打線は大貫を打ちあぐねていた。確かに6回表にはノーアウト1・3塁というピンチを招き、そろそろ捕まるかもしれないという気配を感じていたのかもしれない。けれども大貫は7安打を打たれながらも与四球はゼロ。ここまでいい流れを作っていたのは、間違いなく大貫のピッチングだった。球数も94球だったので、もう1イニング引っ張ってもよかったと思う。結果論かもしれないけれど。
迷采配その2:三嶋の替え時が一手遅れる
投手交代が後手に回ってしまうのは、去年のジャイアンツでもよく見られた。7回表、三嶋は2アウト1・2塁からタイムリーヒットを打たれて5-2となる。さらに1・2塁のピンチが続く。あとアウト1つだからというのは違うと思うし、もし、ブルペンが準備できていなければさらに悪い。続く丸を歩かせて、満塁で交代というのでは次の投手もキツい。
迷采配その2:国吉を無駄にひっぱる
丸に四球を出して、岡本のところで国吉をマウンドに送ったラミレス監督。その岡本に押し出し四球で5‐3、さらに亀井に逆転タイムリーを打たれてもなおマウンドに国吉。国吉が作ったピンチでもないのに罰ゲームのようにマウンドに立たされる。続く代打の阿部慎之助に四球を出し、マルティネスに代打重信慎之介のところでようやくピッチャー交代で左の石田。
ここで石田を使うならば、亀井のところでよかったと思うし、さらに言うなら坂本にタイムリーを打たれ、丸を迎えたところで石田だったと思う。石田でなければ左のエスコバーでもよかった。
まさに「不思議の負けなし」。ベイスターズは負けるべくして負けたと言える。
ちなみに前記した言葉、野村克也元監督の言葉として有名だけれど、出典は江戸時代の9代目平戸藩主・松浦静山が残した随筆集『甲子夜話』(かっしやわ)のなかの剣術談に出てくる言葉らしい。
今シーズンの菅野は一発病を患っている
7試合、48イニングで被本塁打が9。約5イニングで1本打たれる計算だから完投したら1本か2本打たれてるということになる。
昨シーズンが28試合202イニングで14本で、約14イニングで1本で、2試合に1本程度しか打たれなかった。昨シーズンまでの通算でも約16イニングで1本しか打たれないピッチャーだから、この数字は異常。一発病に罹患していると言っていいだろう。
原因は昨年の202回投球、10完投の疲れなのか、それともキャッチャーの配球なのか。。。?
キャッチャーを代えるというのが特効薬なるとは言えないし、炭谷や大城になったところで、変わることはないかもしれないけれど、対症療法として試してみる価値はあるだろう。
ジャビッ党が選ぶこの日のMVP
MVP・・・重信慎之介
本当ならば、ラミレス監督に上げたいくらい。逆転タイムリーの亀井というのもあるけれど、あの当たりは、上手いセンターならセンターフライだったかもしれないし、守備でちょっとマズいプレーもあったから選外。丸の3安打1四球は数字で見れば文句ないけれど、この試合に関してはピンとこない。逆転後に無安打無四球のパーフェクトリリーフをした、田口-アダメス―中川の3人もよいけど、3点差だったし。
というわけで、5-6と逆転した直後に試合を決定づける2点タイムリー3ベースを放った重信を選びたい。3点差となってベイスターズから反撃する気力を奪ったことが大きいし、左の石田から打ったところも評価できる。
週末は東京ドームでヤクルトと3連戦。復調気配の山田をしっかり封じ込めるのと、村上をしっかり抑えて、勝ち越してほしい。
絶対勝つぞ!ジャイアンツ!
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