松井&由伸W解説でも6.7%…巨人戦地上波中継のはどうして低視聴率なのか?

松井・由伸のW解説で視聴率6.7%

8月29日木曜日の巨人-広島戦。日本テレビが地上波でプロ野球中継をした。しかも松井秀喜&高橋由伸という豪華W解説。でも、視聴率は6.7%で裏番組に惨敗したらしい。ジャイアンツは1イニング10得点を挙げて大勝したのにね。

地上波の低視聴率はジャイアンツ人気の低下を示すのか?

かつては、2ケタ視聴率が当たり前だった巨人戦のナイター中継は、テレビ局にとって「ドル箱」コンテンツだった。それが今では10%もほど遠い。では、視聴率がジャイアンツ人気の凋落を示しているかといえば、僕はそうではないと思う。

もちろん、かつてのように、大阪、名古屋、広島を除く日本全国津々浦々がみんなジャイアンツファンという時代ではなくなった。九州ではホークス、東北ではイーグルス、北海道ではファイターズと、地域に根差した球団が、地元ファンを着実に増やしている。それでもジャイアンツ戦は毎試合ほぼ満席に近い状態だし、球団経営も黒字だ。12球団でもトップクラスの人気であることは間違いない。

地上波の視聴率は球団の人気を必ずしも表しているとはいえないと僕は思う。

地上波よりもG+やDAZN、スカパー見るでしょ

ではなぜ、視聴率が伸びないのか? 理由は簡単だ。

毎試合中継しないから

僕らが子供の頃、1980年代から1990年代までは、ジャイアンツの試合はほぼ毎試合、地上波で見ることができた。

巨人主催ゲームは日テレ、それ以外の球団主催のゲームも他のチャンネルで生中継されていた。放送時間は19時~21時で試合が終わらないときは最大30分まで延長された。

アニメもドラマもバラエティよりも野球中継が優先された時代だ。野球中継のある日は19時、20時の番組はお休みだったし、野球中継が延長されれば、21時以降の番組は延長された分、後ろにスライドされた。

アニメが見られずにがっかりしたこともあったし、ドラマをビデオ録画したのに、30分ずれ込んで途中までしか観られなかったなんてこともよくある話だった。

テレビを点ければ、ほぼ毎日ジャイアンツ戦をやっていた時代だった。

でも、2000年代半ばくらいから、巨人戦中継の視聴率が10%を割り込みはじめ、地上波での巨人戦中継は激減する。今では、年に数えるほどしか地上波中継しない。

でも、巨人ファンに限らないけれど、プロ野球ファンは毎日でも試合を観戦したいと思っている。年に数試合しかやらないなんて、お話にならないわけ。

そうなると、巨人戦の試合中継を観たい人は、CS放送やケーブルテレビと契約して、お金を払って野球中継を観るようになる。そうすれば、昔と同じようにテレビを点ければ、ほぼ毎日ジャイアンツ戦を観られるわけ。さらに地上波と違って、試合開始から終了まで観られるし、試合途中にCMが入るなんてこともない。

プロ野球中継は毎日やってナンボだと思う。

毎日試合はやっているのに、いつ中継するか、わざわざ調べないとわからないなんていうのは、手間以外のなにものでもない。月に1回くらいしかやらない天気予報なんて誰も観ないのと一緒。いつやるか分からない→視聴率が伸びない→放送数がさらに減るという悪循環だよね。

今はネット中継もあるから、家にいなくたってプロ野球は楽しめるし、テレビなんてなくたっていいんだもの。ファンにとって、もはや地上波中継なんて必要ないんだよね。

松井と由伸の解説はちょっとは聞いてみたいと思うけれど、それでも、平日の夜にわざわざ家でテレビの前で、というのは、仕事をしている大人のファンにはハードルが高いと思う。

地上波中継は子どものファンを増やすコンテンツ

既存のファン、大人のファンにとって地上波中継は本当に必要ないと思う。中継が観たければ、いまではいくらでも観る手段はあるし、ファンはお金を払っても観るから。

無料で観られる地上波中継は、ファンでない層を取り込むためのコンテンツとしては有効だと思う。

とくに子どものファンを増やすためには有効だ。

僕ら40代以上の世代って、毎日テレビで野球中継をしていたから、刷り込みみたいな感じで、なんとなくジャイアンツファンになっている人が多い。関西であればタイガース、広島ならカープ、中京圏ならドラゴンズというのも地上波中継の刷り込みの影響は大きい。

そして、誰に教わったわけでもないのに、野球のルールを知っている。

野球って球技の中でもルールが難しい方だと思う。わかりにくさでいえば、ラグビーと互角くらいではないだろうか? ルールをよく知らなくても、サッカーやバスケットボール、バレーボール、テニスといった競技の方が分かりやすい。

地上波中継がなくなったことで、野球のルールを知らない子どもが増えているのではないだろうか?

野球の競技人口の減少は、実はシャレにならないくらいに危機的だ。少子化で子どもの絶対数が減っていることが一番の要因だけれど、サッカーをはじめほかの競技と比べても野球をやろうという子どもが減っている。

未来のプロ野球ファン、未来のプロ野球選手となる子ともたちが野球離れしているのは、地上波中継の激減と無関係ではないと思おう。

今さら、毎日地上波中継をしろというのは、無理な話だけれども、僕らファンも含めて、より多くの子どもたちにプロ野球の面白さを伝えていく必要はあるんだろうな。

僕らが子どもの頃はプロ野球の球団サービスは殿様商売だったけれど、今の各球団のファン獲得サービスは本当に充実している。

ジャイアンツも、もっともっとファンを増やす努力をしていくべきだろう。

巨人を語る
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1975年、ジャイアンツの歴史上、唯一の最下位だった年に生まれる。
同学年の選手は高橋由伸、上原浩治、高橋尚成、井端弘和、岡島秀樹など。

生まれてからの最初の記憶が、祖父の家のテレビで観た王さんの756号という巨人ファン。1989年の近鉄との日本シリーズ、3連敗からの逆転日本一を疑わず、それが実現したことから、本格的にジャイアンツにのめり込む。

高校時代から東京ドームに通い始め、1994年には東京ドームでアルバイトをし、日本シリーズでは長嶋茂雄監督の胴上げを生で観る

大学時代に某スポーツ解析ソフトウェア会社にアルバイトとして働き始め、そのまま入職。野球とラグビーのデータ入力と解析を担当した。

2008年には年間およそ50試合ほど、東京ドーム、神宮、横浜などで観戦したが、仕事の都合上、現在は日テレG+での観戦やネット観戦が多い。

夢は東京ドームの年間シートを購入して、毎試合生観戦すること。

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