2018年交流戦の開幕戦、新オーダーで臨んだ由伸ジャイアンツだったが、新打線は3本のソロホームランによる3得点に終わり、巨人は3-5で北海道日本ハムファイターズに敗れた。
4連敗からの交流戦初戦を落とすという去年と同じ、いや~な流れ。まずは投手がゲームを作らないことには話にならないのだけれど、連敗を止める手立てとして、小手先の打順変更ではなく、思い切った変更をしてみてはどうだろうか?
ベンチの意図を感じさせるオーダーに
新打線といってもまだ1試合、という見方もあるかもしれないけれど、個人的には賛同しかねるオーダーだ。5月29日の先発オーダーは以下の通り。
- 1番 坂本勇人(遊撃)
- 2番 亀井善行(右翼)
- 3番 岡本和真(一塁)
- 4番 C・マギー(三塁)
- 5番 長野久義(中堅)
- 6番 A・ゲレーロ(左翼)
- 7番 大城卓三(捕手)
- 8番 吉川尚輝(二塁)
- 9番 山口俊(投手)
悪くはないのだけれど…なんだか、可もなく不可もなくといった印象。
迫力とか厭らしさとか怖さとかを感じることもなければ、「こうやって点を取るんだ!」というビジョンも感じられない。
例えば2番亀井。吉川尚輝の成績が下降気味だから、置いたという感じ。
もっとメリハリをつけた打順の方が面白いと思う。
ジャビッ党としては下記のようなオーダーを対案として提出したい。
守備重視!1点を守るオーダー
- 1番 立岡宗一郎(左翼)
- 2番 田中俊太(三塁)
- 3番 岡本和真(一塁)
- 4番 坂本勇人(遊撃)
- 5番 亀井善行(右翼)
- 6番 長野久義(中堅)
- 7番 吉川尚輝(二塁)
- 8番 小林誠司(捕手)
小林がコンディション不良という報道もあるが、登録抹消されていないので、オーダーに入れてみた。盗塁やバント、エンドランといった攻撃で1点を奪い、堅い守備で1点をやらないスモールベースボールを目指すオーダー。
若手起用!成長を期待するオーダー
- 1番 吉川尚輝(二塁)
- 2番 田中俊太(中堅)
- 3番 岡本和真(三塁)
- 4番 坂本勇人(遊撃)
- 5番 亀井/長野(右翼)
- 6番 和田恋(一塁)
- 7番 大城卓三(捕手)
- 8番 石川慎吾(左翼)
将来の巨人を担う若手中心のオーダーで、育てながら勝つ野球を目指す。田中俊太をセンターにしたが、長野を起用するときは、岡本和真(一塁)、田中俊太(三塁)、石川慎吾(右翼)、長野(中堅)、和田恋(左翼)という布陣も組める。
超攻撃!バントをしない打線!
- 1番 亀井/陽(右翼)
- 2番 A・ゲレーロ(左翼)
- 3番 岡本和真(三塁)
- 4番 坂本勇人(遊撃)
- 5番 マギー/阿部(一塁)
- 6番 長野久義(中堅)
- 7番 大城卓三(捕手)
- 8番 吉川尚輝(二塁)
今の巨人はバントが上手い選手が少ない。ならばいっそバントを捨てて、流行りの2番に強打者をいれるオーダーにしてみたらどうだろう。ゲレーロは基本的にソロホームランしか打てないみたいなので、2番に置いたら結構相手は嫌がると思う。機動力はなくなるが、現時点でもあまり走れていないので、問題はないだろう。
この3つのオーダー、いずれも坂本勇人を4番打者として打線の中心に据えているのがポイントだ。
4番打者はチームの顔!ならば勇人しかいない
坂本は3番か1番、そう思っている人が多いみたいだけれど、僕はジャイアンツの現役選手を見渡した中で、最適の4番打者は坂本勇人しかいないと考えている。
これは「4番打者」をどう考えるかということだ。人によって4番打者に求める第一条件というのは違うと思う。
1:4番にホームランバッターを求める場合
1本のホームランはチームのムード、ゲームの流れをがらりと変えることができる。4番にホームランが出れば、チームも盛り上がる。そういう意味ではホームランバッターを4番に置きたい人も多いだろう。けれど、日本のホームラン記録は60本。どんなにすごいスラッガーでも3試合に1本くらいしかホームランは打てない。
2:4番にアベレージヒッターを求める場合
クリーンアップにはチャンスが回ってくることが多い。それだけに安定した成績が求められる。つなぎの野球やスモールベースボールを求める場合は、アベレージヒッターを4番に置くのが良いだろう。
初回が3人で終わった場合、次の回に4番は先頭打者になる。そういった観点でも、打率の高い打者を4番に置くという考え方もある。
3:4番にクラッチヒッターを求める場合
ランナーを置いた場面で打席が巡る機会が多い4番に求められるのは、やはり打点だ。ホームランやヒットでランナーを返してくれるのが理想的だが、犠牲フライや内野ゴロでも得点を取るという仕事をしてくれる、チャンスに強い打者を4番に置きたいと思う人も多い。
4:4番に勝敗を委ねる場合
試合に負けた場合、その責任を一身に背負うのが4番打者という考え方だ。4番目の打者ではない。チームの顔であり、「こいつが打てないなら仕方ない」とチームもファンも納得できるような打者を置くという考え方だ。
僕はプロ野球においては4番打者に最も必要な条件は、上記のうち4が一番大事だと思っている。特に巨人という球団は、4番にかかる期待も大きいし責任も重い。かつて原辰徳氏は「ジャイアンツの4番は聖域」と語ったくらいだ(その原さんは監督時代晩年に、日替わりで4番を変えて批判されていたけれど)。
今、ジャイアンツで「こいつが打てないなら仕方ないな」とみんなが思う選手といったらやはり坂本勇人しかいないだろう。
坂本ならば上記の条件の2と3も兼ね備えている。
現在、高橋由伸監督は坂本を1番打者に置いている。小林が確変状態で下位でチャンスを作れていた時は、坂本1番というのは強力だった。けれども、今の打線では坂本の出塁率が高いという部分は生きてくるが、チャンスに強いという部分はその力を十分に発揮できない。
名実ともに坂本のチームだということをオーダーでも示してほしい。
コメント
[…] ジャビッ党では、今こそ打線の中心に勇人を! 坂本勇人が巨人の4番を背負う時などでも述べているように、岡本の4番はまだ早いと言ってきた。 […]
[…] 流戦の開幕戦でジャイアンツがオーダーをいじったときに、「今こそ打線の中心に勇人を! 坂本勇人が巨人の4番を背負う時」という記事を書いて、4番坂本を提唱した。この記事で、4番 […]