WBC準決勝敗退を受けて、首脳陣とNPBは敗因分析と総括をすべき。

第3回WBCにおいて侍Japanは準決勝でプエルトリコに敗れ、3連覇はなりませんでした
選手はよくやったと思います
報道でも大きく取り上げられている8回の走塁ミス。
私はあれは走塁ミスではないと思います。

二塁ランナー井端選手は「行けたら行っていい」なので、
スタートが悪かったら止まるのは当然です。

内川選手が、井端選手の動きも見ずに一目散で走ったのも仕方ありません。
プエルトリコのキャッチャーは強肩で知られる選手です。
もともと足のスペシャリストではない内川選手、二塁で刺されないために、
わき目もふらずにスタートするのは仕方ないことです。

阿部選手があのプレーを取り返すヒットを打っていればよかったのですが。

ハッキリ言えばベンチのミスです。
これについてはニッカンスポーツさんが私の言いたいことを言ってくれているので記事に譲ります。

※もし、本当は「行けたら行っていい」のサインではなくて、ダブルスチールのサインか、「走るな」のサインが出ていて(それならば明らかにどちらかの走者のサインミス)、それをかばうために「行けたら行っていい」のサインということにしていたなら大したものですが、井端選手の発言などからそれはなさそうです。

ひとついえるのは、私たちファンも含め、心にスキがあったということです。
少なくとも私は、プエルトリコには勝てるんじゃないかと思っていました。
だから、準決勝でドミニカ共和国とあたらなくてよかったと思いました

山本監督については、前日の記者会見で「打線は繋がってきている」なんて発言をしています
オランダ戦でホームランが出まくり、渡米後も、
ジャイアンツ戦に6点、カブス戦に5点、長打を絡めて得点を挙げています。
指揮官が慢心しちゃってる感じですね

ボールの飛びやすい乾燥したアリゾナでの結果は、選手にも慢心を生みました。
中田翔選手のスウィングが、準決勝では大ぶりになってしまったのです

そして、若手の坂本選手にもスキが見られました。
内野ゴロを打ったときの一塁までの走塁です。
途中で抜いていましたね。
右ひざに不安のある阿部選手や、ベテランの稲葉選手ならともかく、
坂本選手がやっていいプレーではありません。
2009年に、それで原監督にベンチに下げられたことを忘れている走塁です。

負けるべくして負けたのだと思います。

大切なのは、ここからではないでしょうか?
選手は、これから始まるペナントレースに向け、気持ちを切り替え、
WBCで得た経験を自分自身やチームに還元してほしいです。

そして、首脳陣とNPBは敗因を分析し、大会を総括すべきだと思います。

山本監督は「悔いはない」とか「幸せだった」とか言っていますが、
自己満足の感傷にひたっていい立場ではないのです

前にも、書いていますが、今回の大会はメンバー選考から問題がありました。
適材適所の役割分担のできるメンバーではなかった。
その結果が準決勝の投手起用に如実に表れています。
ブルペン侍バタバタ!役割不明瞭/WBC

NPBは侍Japanを常設すると言っています。
ならば、このチームはいったん解散するとしても、継続して招集されるということです。
常設なのですから、年に2~3試合くらいは国際マッチを組むべきでしょう。
ならば試合のスケジュールはどうするのか?
これから、どのようにチームを運営していくのか?
首脳陣をどうするのか?
どのように強化していくのか?

課題は山積みなのです。

チーム運営については、侍JapanはWBCの大会でもWBCのロゴを使っていないグッズ販売などでは、NPBに収益が入るという形で、選手会を説得した経緯があります。

ところが、球場に行ってみると、東京ドーム内のグッズ売り場ではWBCのロゴの入っていないグッズはひとつも売っていませんでした。
球場の外では打っていたのか?
このWBCでグッズや放映権の売り上げがいくらあり、MLBがどのくらい収益をあげ、NPBはどのくらいの収益をあげたのか?
ここもしっかりとファンと選手会に説明する必要があります。

そして、首脳陣の人選と、メンバー選考方法、強化計画です。

次回WBCを見据え、そしてオリンピック正式競技復帰へ向けた働きかけなども考慮し、
定期的に国際試合を行い、チームの強化と競技の普及をしなければなりません。

今大会では、山本監督は、田中投手、前田投手、坂本選手の起用にこだわりました。
とくに坂本選手に関しては、井端選手をDHにしてまでショートで起用しました。

これは、将来を見据えた起用であることはいうまでもありません。

であれば、次のWBCに向け、新たな監督を選び、
新監督の元、新しいチームのコンセプト、いったいどんな野球を目指すのかということをいち早く発表しなければなりません。

少なくとも、今大会、日本を含めたアジア勢はカリブ海のチームには勝っていないのです。
※オランダはカリブ海出身の選手と欧州の選手の混合

WBCの大会そのものが、MLBのための見本市的な要素が強いので、
大会の意義そのものに疑問があるのですが、
やるならば、やはり、中長期的な視点をもってチーム作りをしてほしいものです。

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1975年、ジャイアンツの歴史上、唯一の最下位だった年に生まれる。
同学年の選手は高橋由伸、上原浩治、高橋尚成、井端弘和、岡島秀樹など。

生まれてからの最初の記憶が、祖父の家のテレビで観た王さんの756号という巨人ファン。1989年の近鉄との日本シリーズ、3連敗からの逆転日本一を疑わず、それが実現したことから、本格的にジャイアンツにのめり込む。

高校時代から東京ドームに通い始め、1994年には東京ドームでアルバイトをし、日本シリーズでは長嶋茂雄監督の胴上げを生で観る

大学時代に某スポーツ解析ソフトウェア会社にアルバイトとして働き始め、そのまま入職。野球とラグビーのデータ入力と解析を担当した。

2008年には年間およそ50試合ほど、東京ドーム、神宮、横浜などで観戦したが、仕事の都合上、現在は日テレG+での観戦やネット観戦が多い。

夢は東京ドームの年間シートを購入して、毎試合生観戦すること。

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