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プロ野球のFA制度を考える2~FA制度改正案:プロテクトリスト廃止私案~

前回のプロ野球のFA制度を考える1~FA制度の意義と問題点~ではFA制度の意義と問題点について考えてみた。今回はジャビッ党が新たなFA制度を提案してみたいと思う。

人的補償問題だけを改善したマイナーチェンジ私案

まずは、このオフの長野、内海の流出であらためて浮き彫りとなった、人的補償とプロテクトリスト問題だ。FA権を行使した選手は移籍の自由が認められる代わりに、代わりに補償対象となる選手には、有無を言わさず移籍させられるというのは、あまりにも理不尽だ。

また、FA選手獲得球団が移籍元球団に渡す28人のプロテクトリスト。ファンやマスコミは誰がプロテクトされて、だれを獲得するのかと話題にする。ジャビッ党でも反響のある記事だったし、オフシーズンの話題としてはよいかもしれないけれど、当事者たちはたまったものではない。

選手は自分がプロテクトされているのかと疑心暗鬼になるだろうし、プロテクトされていないことがわかったら、モチベーションも下がる。逆に活躍の場がない選手は密かに移籍したいと思っているかもしれない。

プロテクトリストを公表するべきだという声もあるが、僕はプロテクトリストそのものをやめるべきだと思う。マイナーチェンジ私案では、基本的には現行制度のままで、人的補償の在り方について変える提案をしている。

プロテクトリストをなくし、シーズンの1軍登録日数で対象者を決める

私案では単純に1軍登録日数で対象者を決めるというものだ。
FA権取得のためにカウントされる1シーズンは145日なので、単純にその半分、1軍登録が73日未満の選手を対象とする。この時、育成しているという観点から、高卒5年目、大卒・社会人は2年目までは対象とならかいことにする。また、故障などで1軍登録できなかった場合も考慮すべきだろう(例えば、球団がコミッショナーに申請してNPB認定の公傷となった場合、公傷日数分だけ1軍登録対象とするなど)。

2018年のジャイアンツの場合、引退・自由契約・トレードで退団した選手を除くと、以下の10人が対象となる。

森福允彦、大竹寛、桜井俊貴、戸根千明、高木京介、田中貴也、山本泰寛、増田大輝、石川慎吾、青山誠。

今オフの巨人のプロテクト漏れは19人だから、これでは少ないかもしれない。そこで登録日数を3分2である97日未満、そして高卒選手を4年以内の範囲としてみる。

すると、内海哲也(93日)、今村信貴(87日)、和田恋(高卒5年目)が対象となってくる。

若手有望株の石川慎吾や今村信貴、和田恋あたりが対象となってしまうのだから、ジャイアンツファンにとっても痛いルールかもしれない。

外国人枠拡大で移籍元は戦力補強、人的補償選手はFA権行使で残留可能に

この人的補償の意図は流出元の球団が即戦力を補強するという意味合いよりも、実力はあるが、出場機会が少ない選手にチャンスを与えるという意味合いが強い。

逆に言うと、シーズンオフのFA補強を考えている球団は、シーズン中から1軍登録日数を考えるという戦略もでてくるだろう。そうすることで、若手選手にも出場機会が与えられる可能性が高まる。

しかし、これでは流出元は戦力の穴埋めができないという問題が出てくる。即戦力の選手は基本的に1軍登録されているからだ。

そこで即戦力の補強の選択肢として「金銭+外国人枠プラス」という設定を設けるのはどうだろう?

人的補償が発生するFA選手が流出した球団は、移籍先球団に人的補償を求めない場合、FA選手の年俸の70%+翌年1年間の外国人選手枠を1人分増やせるというものだ。当たり外れはあるものの、即戦力補強という上では、プロテクト漏れ選手を補充するよりも戦力アップの可能性は高いのではないだろうか?

また、1軍出場登録が足りないベテラン選手が人的補償に指名された場合、FA権を行使することで、残留することができるようにする。

FA選手が流出した球団は、FA権を持つ選手を指名した場合、その選手と交渉する時間を与え、選手はFA権を行使して残留するか、行使せずに移籍するかを決められる。

人的補償指名選手がFA権を行使して残留した場合、新たな人的補償を求めることはできず、外国人枠拡大を選択することになる。この時、ダメ元でFA権を持つ選手を指名されると困るので、FA選手に断られた場合は、外国人枠のみで金銭補償が付かない(あるいは金額を下げる)こととする。

プロテクトリストを廃止し、登録日数で人的補償対象がわかるので、選手も気持ちを切り替えやすいし、FA権を持っていれば移籍を拒否できるので、少しは補償対象選手の権利も守られるのではないだろうか?

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