4番岡本にバント!原監督が早くもチームにムチを入れた
1点リードの9回表、ノーアウト1塁・2塁の場面。打者は4番岡本。原監督はここで岡本に送りバントのサインを出した。
先日も丸にバントのサインを出した原監督。原さんは、前に監督をやっていた時も阿部慎之助や村田修一にだって送りバントをさせていた。不調の岡本にバントさせるのはそれほど不思議なことじゃない。
でも、やっぱり4番にバントさせるっていうのは、「ここぞ」という時だったと思う。8月や9月の優勝争いのなかで「主力でもバントさせる、チームの勝ちにこだわれ」という意識をチームに植え付けるための原監督流のメッセージでもある。いわば競馬でいえば、第4コーナーをまわって、直線に入った時のムチみたいなものだ。
でも、まだ7月。ペナントレースを東京競馬場の2400メートルに例えれば、まだ向こう正面。これから第3コーナーに差しかかろうというところだ。
ここで原監督がムチを入れた意味を考えてみよう。
早めのスパートで他球団にペナントレースをあきらめさせる
原監督の狙いは、他球団に優勝をあきらめさせることだと思う。
今、ジャイアンツはチーム状態はいい。ジャイアンツが強いというよりは、ほかのチームの状態が悪すぎるといった方がいいかもしれない。ジャイアンツだって4番の岡本は不安だし、投手陣ではセットアッパーが決まらない。ひとつ歯車が狂えば、大型連敗もありえる弱点は抱えたままだ。
オールスター明けには広島やヤクルトあたりが状態を上げてくるかもしれない。その時に10ゲーム以上離していれば、追いかけるチームもしんどい。2位以下が僅差で競っていれば、優勝よりもCS争いに切り替える可能性も高い。
他球団がとっととCSに狙いを定めてくれたら、ジャイアンツは楽だ。そのためにも、今のうちに差を広げておきたい。今は目先の1勝が欲しい。だから岡本のバントなんだと思う。点には繋がらなかったけれど、選手たちにはその意識が植え付けられたと思う。
桜井の好投の陰に、小林の好リードあり!
前回の中日戦で、早々にマウンドを降りた先発の桜井。今日は、それまでバッテリーを組んでいた炭谷から、キャッチャーが小林に代わった。
小林にとってもチャンス!菅野とのバッテリーが解体されて、スタメンが減っている小林にとっては、桜井のパートナーを炭谷から奪えるチャンスだ。
桜井-小林のバッテリーはキレのあるストレートを中心に阪神打線を7回5安打1四球無失点に抑えた。
桜井のボールは走っていたし、制球力もあった。それに加えて、内外角を広く使い、緩いカーブも織り交ぜて、阪神打線に狙い球を絞らせなかった小林のリードが光った。
これまでの小林は、ピンチになると外角一辺倒。強打者の内角を突く配球も少なかったし、決め球に緩いカーブを使うこともあまりなかった。セオリー通りだから、読みやすいんだよね。素人の僕だってかなりの確率で配球が読めたんだもの。
でも今日は、追い込んでからカーブとか、インコースにストレートを続けるとか、一味違ったリードをしていたように思う。炭谷の影響かもしれない。
小林はもともと、ストレートが速くて、制球力のある投手のリードをさせたら抜群だった。だから侍JAPANではいいリードができる。今日の桜井は侍級のピッチングだったから、小林もやりやすかったのかもしれない。
ジャビッ党が選ぶこの日のMVP
MVP・・・桜井俊貴&小林誠司
タイガース打線を沈黙させた桜井-小林のバッテリーがMVPで異論はないと思う。
ただ、増田の活躍も忘れちゃいけない。なにせ2夜連続で決勝のホームを踏み、両チーム唯一の得点をしたのだから。1アウト3塁で増田なら、ゴロを転がせばいい。ジャイアンツの打者はそういう意識で打席に入ればいい。逆に相手チームの内野はかなり前で守らなければいけないし、バッテリーは三振が内野フライを狙うしかない。
走塁のスペシャリストが誕生したといってもいいかもしれない。
明日も勝って、オールスターブレイクを気持ちよく迎えたいものだ。
明日も勝つぞ!ジャイアンツ!
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