第3次辰徳ジャイアンツ発足!原辰徳監督に求められるものとは…?

2012年の銀座パレードで手を振るジャイアンツの原辰徳監督 巨人を語る

ジャイアンツ愛に満ちた第3次原内閣

10月23日、原辰徳監督の就任会見と読売巨人軍は2019年のコーチングスタッフを発表した。この会見には、2016~2018年でジャイアンツを指揮した高橋由伸前監督も同席した。原新監督は高橋由伸前監督に入閣を打診していたことも明らかになった。

ジャイアンツの新しいコーチングスタッフは以下の通りだ。

読売ジャイアンツ1軍コーチングスタッフ

監督:原辰徳(新)
打撃総合:吉村禎章
投手総合:宮本和知(初)
投手:水野雄仁(新)
打撃:後藤孝志(新)
内野守備兼打撃:元木大介(初)
外野守備走塁:鈴木尚広(初)
バッテリー:相川亮二(初)
トレーニング:ジョン・ターニー
トレーニング:穴吹育大

読売ジャイアンツ・ファームコーチングスタッフ

2軍監督:高田誠
3軍監督:井上真二(新)
投手:三沢興一
投手:木佐貫洋(初)
投手:杉内俊哉(初)
投手兼トレーニング:会田有志
打撃:金城龍彦
打撃:村田修一(初)
打撃:堂上剛裕(初)
打撃守備:古城茂幸(初)
内野守備走塁:片岡治大
守備:藤村大介(初)
外野守備走塁:松本哲也
バッテリー:秦真司(新)
バッテリー:吉原孝介
トレーニング:木村龍治
巡回投手コーチ:小谷正勝
巡回打撃コーチ:内田順三

(新)(初)が新しいコーチングスタッフで、(初)は兼任コーチを除く初めてのプロ球団のコーチ就任。

引退したばかりの村田修一や杉内俊哉といったFA組、ジャイアンツアカデミーにいた古城茂幸や藤村大介、スカウトだった木佐貫洋や堂上剛裕。なんてジャイアンツ愛に満ちた面々なのだろう。

新しくコーチングスタッフになった面々で、現役時代に巨人のユニフォームに袖を通したことがないのはファームの秦真司バッテリーコーチのみ。

正直、1軍の投手コーチ・バッテリーコーチの面子を見ると不安を感じてしまう。

宮本和知新コーチは、投手総合という肩書なのに初コーチだし、バッテリーコーチの相川は、横浜・ヤクルト・巨人で現役時代一度も優勝経験がない。

日本ハムを退団した吉井理人コーチを引っ張ってくるか、川口和久氏に声をかけられなかったものだろうか?
バッテリーコーチは実績のある秦コーチが1軍でもいいと思うのだけれど。

宮本・相川コーチには、僕の不安を一掃させる結果を望みたい。

原監督に求められる3つの宿題

僕らの世代からすると、子どもの頃の巨人の4番は原辰徳。現役引退の時に残した「夢の続き」を三度見ることになる。WBCで侍ジャパンを世界一に導き、巨人では通算12シーズンで7度の優勝、3度の日本一、2度の3連覇。監督としての実績は申し分ない。けれども、手放しで喜べない部分がある。前回の辞め方だよね。でも、それをここで語るのはよそう。だって、原辰徳が好きだから。

今年の2月1日に、「3年目の由伸ジャイアンツは勝利と育成の2兎を追う」でも述べているが、由伸ジャイアンツは「勝利」と「育成」の2つを追いかけなければならない2018シーズンだった。第3次辰徳ジャイアンツは、さらにもうひとつ、3兎を追わなければならない。それは前回監督時代に原さん自身が残した宿題でもあるからだ。

宿題1:強い巨人を取り戻す・ペナントレース優勝を成し遂げる

相手があることなのでこれが一番難しいのだけれど、4年連続で優勝を逃している巨人は、2019年も優勝を逃すと5年連続でワースト記録を樹立することになってしまう。3年間は由伸監督だったけれど、その前は原監督。自分で残した宿題が、そのまま残っているといったところだ。

セ・リーグ3連覇を果たし、今、絶頂期にあるといってもいい広島東洋カープというとてつもなく高いハードルが立ちはだかっているが、「原監督なら優勝してくれる、いや、原監督でなければ優勝できない」と背広組は考えたので、原監督にオファーを出したのだ。少なくとも2019年は秋に入るくらいまで優勝争いを繰り広げるくらいのペナントレースにしなければならない。

宿題2:次のジャイアンツの土台づくり・若手選手の育成

前の原監督が残した大きな宿題を、2018年シーズンになってようやく高橋由伸監督が取り組んだ。まるで夏休みが終わる前に慌てて宿題に取りかかったかのように。当然のように1年で世代交代が完了するわけもなく、由伸監督の夏休みは終了。やりかけの宿題だけが残ったかたちだ。

投手陣では田口、今村、畠。野手では岡本、吉川尚、田中俊太。次のジャイアンツを担う選手が出てきたというのは、由伸監督の大きな功績だ。けれども、まだまだ。今年活躍した選手が来年も同様の成績が残せるとは限らない。

また、左の中軸打者、左のセットアッパーの育成は急務だし、ポスト・坂本勇人、ポスト・菅野智之もそろそろ育てていきたいところだ。
2018年に引き続き、2019年のジャイアンツも勝利と育成の両方を求められていくことになる。

宿題3:ポスト・原辰徳、次の指導者の育成

高橋由伸監督が、ジャイアンツという球団を率いて結果を残せなかったのは、指導者としての経験不足に尽きる。現役続行するつもりの本人を強引に監督に就任させたのだから仕方がないことだ。由伸監督の経験不足・準備不足は、球団フロントに大きな責任があるし、前監督の原さんにも責任がある。

3年前のことがないように球団は、原監督には後継者も含めた指導者の育成も期待しているはずだ。

第3次辰徳ジャイアンツは、ヘッドコーチを置いていないのが大きな特徴だ。
GMも置いていないことから、原全権監督として権勢を振るうという声も聞こえる。
今回の組閣は采配だけでなく、育成方針や編成面にも原監督の意向を反映させるということは間違いないだろう。ただ、ヘッドコーチを空席にしたのは、いずれそこに後継者を配するという意図があるのではないかと思う。

かつて、長嶋茂雄監督は原辰徳をコーチとしてそばに置き、藤田元司監督は王貞治を助監督に置いた。
今回、原監督と球団は、高橋由伸をヘッドコーチ、あるいは助監督的としてコーチングスタッフに残したかったというのが本音だろう。本人の意向もあり、一度ユニフォームを脱ぐことになるが、来年あるいは2年後に、オファーするのではないだろうか?(本人が固辞することも考えられるけれど)

2020年か2021年のシーズン、原監督のそばには、後継候補のコーチがいるはずだ。
松井秀喜、あるいは高橋由伸がユニフォームを着ていることだろう。

そして後継者を支えるコーチ陣の育成。
杉内俊哉、村田修一、鈴木尚広、木佐貫洋、古城茂幸、相川亮二、堂上剛裕、藤村大介ら新コーチに、留任の片岡治大、松本哲也といった若いコーチ陣が未来の監督をしっかりサポートできるように、指導者の育成も原新監督には求められているのだと思う。

原辰徳新監督と若いコーチ陣たちにこれからも注目していきたい。

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1975年、ジャイアンツの歴史上、唯一の最下位だった年に生まれる。
同学年の選手は高橋由伸、上原浩治、高橋尚成、井端弘和、岡島秀樹など。

生まれてからの最初の記憶が、祖父の家のテレビで観た王さんの756号という巨人ファン。1989年の近鉄との日本シリーズ、3連敗からの逆転日本一を疑わず、それが実現したことから、本格的にジャイアンツにのめり込む。

高校時代から東京ドームに通い始め、1994年には東京ドームでアルバイトをし、日本シリーズでは長嶋茂雄監督の胴上げを生で観る

大学時代に某スポーツ解析ソフトウェア会社にアルバイトとして働き始め、そのまま入職。野球とラグビーのデータ入力と解析を担当した。

2008年には年間およそ50試合ほど、東京ドーム、神宮、横浜などで観戦したが、仕事の都合上、現在は日テレG+での観戦やネット観戦が多い。

夢は東京ドームの年間シートを購入して、毎試合生観戦すること。

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