読売巨人軍は2日、育成契約の坂本工宜投手(24)と支配下選手契約を結び、東京ドーム内で記者会見を開きました。新しい背番号は「58」に決まり、この日のヤクルトとのオープン戦でも着用してベンチ入りしました。
関西学院大の準硬式野球部出身で2016年秋の育成ドラフト4位で入団した坂本工投手は、硬式のエリートが集まるプロ野球界では異色の存在です。17年は三軍で31試合、昨年はイースタン・リーグで23試合に登板しました。
春季キャンプは二軍スタートでしたが、紅白戦での好投などで結果を残し、那覇キャンプからは育成選手で唯一、一軍キャンプに合流しました。2月23日の楽天とのオープン戦で七回から救援して打者4人を無安打無失点、2三振を奪うなど、今キャンプでは実戦計4試合に登板して9回1/3を2失点に抑えました。会見に同席した石井一夫球団社長兼編成本部長は「周りのスタッフや選手が殺気すら感じると言うほど、真剣、まじめに野球に取り組み、ステップアップしてきました。現場の原監督、コーチたちが彼に仲間に加わってもらいたいという強い気持ちがありました。今のフレッシュな気持ちを持ち続けて頑張ってもらいたい」と期待を述べました。
緊張した表情で会見に臨んだ坂本工投手は「ここまで支配下を目指して一生懸命やってきました。地道な練習や『なにくそ』という気持ちがあったから支配下になれたと思います。目標、目的意識を持って練習に取り組むことで成果が出る。練習はうそをつかないということもよくわかりました」とこれまでを振り返りました。その上で、「育成からのし上がるのは厳しい。支配下を目指していく中で耐える力や練習する体力がすごく大事とわかりました。まだスタートラインに立っただけで、ここからが本当のスタート。ここまでやってきた事、今の気持ちを忘れずにやっていきたい」と気を引き締めながら決意を語りました。
支配下選手契約にあたって、原辰徳監督から「今の気持ち、ここまでやってきたことを5年、10年後も頭に置いてしっかりやっていきなさい」と励まされたことも明かしました。
持ち味については「まっすぐをインコースにしっかり投げきれるのが一番の武器」と話し、「新入団のファンフェスタの時に話した『日本一の投手になる』ということを忘れず目指していきます。勝てるピッチャーが理想です」と抱負を語りました。
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