サンスポに3人の識者の意見があったので引用します。
漫画家・黒鉄ヒロシ氏
「渡辺恒雄球団会長は、幼いころにキャッチボールをしたことがあるのだろうか。野球が好きというより、勝ち負け、あるいは異なる価値観でご覧になってきたのではないか。江川卓氏をヘッドコーチにするというアイデアは悪くはないが、物事の順番を無視してはいけない。オリンパスや大王製紙もそうだが、オーナーを殿様のように勘違いしているタイプがいる。日本の企業が抱える大きな問題だと思う。おそらく清武英利球団代表は堪忍袋の緒が切れたのだろう。この機会を、奇妙な体質から脱皮するいいチャンスに変えてほしいものだ」(共同)
巨人ファンらしいコメントです。
「ナベツネ」さんは80過ぎのジジィですから、キャッチボールをしたことはないと思います。
っていうか、読売のトップに立つまで、野球のルールも知らなかったんだと思います。
なにせ、「ヒール」ですから。
スポーツライター・玉木正之氏
「清武英利球団代表が記者会見で述べた内容が事実であれば、清武氏が全面的に正しい。(球団会長の)渡辺恒雄氏という「独裁者」に対して正当なことを言っただけ。こうした動きが出てきたことに拍手を送りたい。
清武氏は、選手育成やチーム運営に力を注いできた人。会見中に涙を流すなど、相当勇気が必要だったのだろう。
江川卓氏をヘッドコーチに就任させようとしたことは、原辰徳監督やチームの意向は考えておらず、渡辺氏の単なる思い付きだ。そんなことではチームはうまくいかない。この際、渡辺氏は野球から身を引くべきだ。
野球に全く愛情がない人が巨人を牛耳ってきたのが不幸の元。そのせいで日本の野球界がどれだけ混乱してきたか。渡辺氏は球団の親会社であるメディアがもうかることしか考えていないように見える。そもそも、メディアがスポーツを支配してはいけない。本当のことが報じられないなら、日本のジャーナリズムの恥部でもある。
日本の野球界は野球やファンのためでなく、親会社の宣伝のために運営されているようなものだ。健全なスポーツビジネスが発展しないから、スポーツ自体も発展しない。清武氏の“告発”がその一歩になるとまでは思わないが、少なくとも日本のスポーツの在り方を見直すきっかけになることを願う」(共同)
「ナベツネ」を批判の急先鋒ですね。
私も清武さんは勇気をもった記者会見だったと思います。
ただ「メディアがスポーツを支配」という言葉に違和感を感じます。個人的には巨人の親会社が読売でなくてもぜんぜんいいんですけど、本当のことは、読売以外が頑張って報道すればいいんじゃないですかね。
だから、いろんな新聞社があって、いろんなテレビ局があって、いろんな雑誌が存在するんじゃないですかね。
スポーツに限らず、メディアが本当のことを報じないなんて日常茶飯事でしょう。
広告やCMを出しているスポンサーの悪口はテレビだって雑誌だって言えてないじゃないですか。
うそくさい提灯記事をあなたは書いたことがないのか?と聞きたい。
もしそうなら、あんたはメディアの下層で必死に仕事をしている人を知らない特権階級だね。
早稲田大学名誉教授(企業倫理)・小林俊治氏
「厳密な意味ではコンプライアンスではなく倫理の問題だと思う。巨人でこのような内部告発が起きることは歴史に残ること。渡辺恒雄球団会長は代表取締役ではなく取締役会長ということだが、これまでほとんどすべての重要な事項を意思決定した歴史があり、今回もそれが通用すると思ったのだろう。清武英利球団代表の声明が事実ならば、もっと話し合って円満に解決すべきだ。巨人を強くしたいという思いは双方で共通している。ただ、清武代表が指摘した組織の基本的人権は大事な問題。巨人ではこれまで軽視されてきたのではないか。選手、コーチらの人権は、企業の倫理として大切にすべきだ。」
この方の意見が一番しっくりきます。
コンプライアンスっていうほどのもんじゃないって鼻で笑われている気がします。
たぶん、巨人ファン以外からみると、コップのなかの争いなんだろうなって。
ドラゴンズファンやホークスファンにしてみれば、日本シリーズを前に水を差すなってかんじですよね。
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